水素水の健康効果を謳う商品が数多く販売される中、「水素水はニセ科学!」という声も少なからず聞かれます。それではなぜ水素水が「ニセ科学」といわれるのか、ここではその理由を検証しましょう。

水素分子の性質

水素は酸素と反応しない

体内には水素が反応を起こす環境がない

水素分子というのはもともと常温ではフッ素としか反応を起こさないので、生活できるレベルの普通の環境下では酸素と結びつかないのです。

水素分子は常温で安定であり、フッ素以外とは反応を起こさない。しかし何かしらの外部要因があればその限りではなく、例えば光がある状態では塩素と激しい反応を起こす

引用:水素 wikipedia

水素水の効果は、「活性酸素と結びついて無効化する」ことが前提となっていますから、常温下で酸素と反応しないとなれば、すべての効能についてもそれこそ「無効」となってしまいますね。

水素分子は体に吸収されない

水素分子というのは呼気と一緒に体外に排出されてしまうともいわれています。これは中部大学の近藤孝晴氏の研究チームも言及しており、摂取した水素水のおよそ6割程度が排出されるとされているのです。このことから「水素水を摂取してもムダ」といわれています。
しかしながら一方で近藤教授は「牛乳と水素と病気の予防」という文献の中でこんな風にも言っています。

アレルギーなどで牛乳を全く飲めない人たちが水素の効果を求めるにはどうしたらよい だろうか?確かに水素水を飲むのも一つの方法かもしれない。

引用;牛乳と水素と病気の予防

6割は体外に排出されるとしても、4割は吸収されるところがミソといったところでしょうか。

水素水と活性水素水の違い

 
「水素水」と「活性水素水」の違いはいったい何なんでしょう。「活性水素水」というのは、活性水素(=水素ラジカルともいう)が溶けた水のことで、科学用語ではなく造語になります。通常活性水素は体内で発生しています。活性水素は原子状水素(H)で、水素は分子状水素(H2)という全く別のもの。活性水素は発生したとしても、およそ0.03秒という速さで消失するため、何かに閉じ込めたとしても口に入れる前に消えてなくなります。
1997年に九州大学の白幡教授が「活性水素有効説」を唱え、活性水素(H)を含んだ水を「水素水」として広めてきました。活性水素は原子なので「原子説」ともいわれています。
一方で、日本医科大の太田成夫教授は、水素(H2)を含んだ水を「水素水」であるとして効果を主張しています。こちらは「分子説」といわれ、この2つはさまざまに議論を集めています。活性水素、水素についてはこれまで検証してきたように、懐疑的な意見と肯定的な意見が分かれるところでもあります。