奨学金で自己破産してしまったケース

日本学生支援機構(JASSO)によると、奨学金の返済が困難になって裁判所から督促を求められるケースは年間8000件以上。これは10年前に比べて約40倍の数字で、督促されたところで口座に預金もなく、結果的に自己破産をしてしまうケースが増えているようです。
過去には、奨学金を利用して大学を卒業した女性が卒業から15年以上経って自己破産したというニュースもありました。この女性の場合、奨学金の返済にあたっていた連帯保証人の父親が事業に失敗して失踪してしまい、女性自身も派遣会社を解雇されてうつ状態になり、自己破産以外の選択肢がなかったそう‥。
「奨学金破産」という言葉も生まれ社会問題化するなか、奨学金の返済による自己破産はどうやったら防げるのでしょうか?

奨学金破産を防ぐためには‥

日本学生支援機構(JASSO)の調査によると、奨学金の返済が3か月以上滞納する人の80.2%が年収300万円以下だそうです。
国税庁の「民間給与実態統計調査」では非正規雇用の平均年収が200万円ほどなので、一概には言えませんが、アルバイトや派遣社員といった雇用形態で15年~20年にわたって奨学金を返済し続けていくのは非常に難しいのかもしれません。
また、薬学部など理系の大学は総じて学費が高い一方、研究者など専門職の門は狭く、奨学金の返済が難しくなるケースも多いようです。

返済額のシミュレーションをしよう

いずれにしろ奨学金を申し込む段階で10年先20年先を見通すのはとても難しいことですが、卒業すれば当然奨学金の貸与は止まり、家賃や光熱費など、それまで奨学金でまかなっていた費用もかかるようになります。
奨学金破産を防ぐためには返済額だけでなくそうした出費にも目を向け、利用を申し込む前に念入りにシミュレーションしておくのが欠かせないかもしれません。
日本学生支援機構(JASSO)の奨学金貸与・返還シミュレーション